国際NGO「国境なき記者団」が、毎年恒例の「報道自由度ランキング」を発表した。日本は去年の72位から67位へと、若干順位を上げた。
拙くて恐縮だが、ここに日本の評を全文訳出してみたい。
世界で三番目に大きい経済大国である日本は、おおむねメディアの多様性の原則を尊重する議会制君主国である。しかし、ジャーナリストたちは、民主主義の番犬の役割を完全に果たすのは、伝統の影響やビジネス上の利益のために、ひどく困難であると認識している。2012年に安倍晋三が再び総理大臣になって以来、ジャーナリストたちは、世間の彼ら自身への信用のなさにぐちをこぼしている。「記者クラブ」制度は、フリーランスや外国人記者への差別を続けている。SNSでは、国家主義者のグループが、政府に批判的で、福島第一原発事故や沖縄の米軍駐留などの「非愛国的」な問題を取り扱うジャーナリストたちを攻撃している。政府は、ジャーナリストやブロガーなどの告発者が「不正な」情報入手によって違法とされた場合、10年の懲役を迫られる「特定秘密」保護法に関するいかなる議論も、拒絶し続けている。
さて、上の評のうち、報道各社どの部分を抽出して報じているか。
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朝日新聞
記者団は日本のジャーナリズム環境について、「政府を批判する記者に対し、国粋主義者がソーシャルネットワーク上で嫌がらせをしている」と指摘した。
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毎日新聞
「慣習や経済的利害による束縛」「フリーや外国人記者の活動制限」などの問題点が重ねて指摘された。
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産経新聞
「慣習や経済的利害による束縛」「フリーや外国人記者の活動制限」などの問題点が重ねて指摘された。
毎日と産経は、どちらも共同通信社からの記事提供らしく、きちんとマスコミとしての自己言及があるのが好ましいが、それだけに、朝日~~~~、オマエ~~~~~、と言わざるを得ない。
…とか書くと、朝日に「国粋主義者」認定されてしまうのだろうか。
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